1つは、消費電力あたりの性能を競う「Green 500」での1位。
もう1つは、ビッグデータに対する消費電力あたりの処理性能を競う「Green Graph 500」での1位です。
紹介記事:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20131125_625044.html(PC Watch)
TUBAME-KFCは、NVIDIA Tesla K20X(Keplerコア)を160GPU、Ivy BridgeのXeonを80コア搭載しており、理論演算性能は210.61TFLOPSとのこと。
何よりの特徴は、冷媒に油を使用しており、システム自体をこの油に浸たしている点です。
水より熱変換効率が高い油を使うことで、システムを冷やすために必要な電力を節約しているようです。
油の選定においては、米国よりも日本の危険物該当外基準が高かく、引火点が高い(摂氏250度以上の)油を選定したとのことです。システム開発なのに、進める上では消防署などと協議しなければならないとは…こりゃ、大変ですね。
ところで、スパコンの性能を競うランキングで最も歴史があり知名度も高い「TOP 500」では、半年前に続き今回も天河二号(Tianhe-2)が1位でした。
スケールアウトによる拡張もそろそろ限界にきており、コストや信頼性がその足かせとなっているとのことですが、今は電力が最も注目されているポイントだと、上の紹介記事にあります。天河二号だけでも東京ディズニーランドの電力消費の約半分(20MW)を要しているとは、ちょっと驚きでした。
私自身、省エネで費用対効果が高いGPGPUの将来性に注目していることもあり、この話題を取り上げました。
東京工業大学のTSUBAMEプロジェクトは気になっていましたが、これからの躍進に期待しています。
ところで「TSUBAME-KFC」の”KFC”、油に浸す…というその特徴から、まさか某ケ○タッキーフライドチキンのKFCが由来か?!と思ったのですが、調べてみると"Kepler Fluid Cooling”の略でした。
紹介記事の写真にもありますが、このスパコンが設置されているのは小さなコンテナの中。KFCの厨房より小さいかもしれないこの空間に、世界一をとったテクノロジーがつまっているとは…何だかワクワクします。